私は四〇代の厄年に死ぬ思いをしたことがあった。自らの人生の不運に絶叫したことがあった。声が枯れるほど泣いて絶叫するなんてことが現代人の、しかも自分にあろうとは、若い頃は思ってもいなかった。そしてなんとかして生きていたいと願った。